2014
「増補 エロマンガスタディーズ」(文庫版)
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ども、稀見です。

消費税増税前に大量に買いだめしたのは「ホワイト餃子」です。冷凍庫がホワイト餃子でいっぱいですが、1ヶ月と持たないでしょう(笑)

さて、今日は僕も少し協力させていただいた書籍「増補 エロマンガスタディーズ」(著:永山薫)のご紹介です。

「増補 エロマンガスタディーズ(筑摩文庫)」(著:永山薫)


 この本は、2006年にイーストプレスから発行された「エロマンガ・スタディーズ「快楽装置」としての漫画入門」の文庫版になります。故に、書かれている内容は2006年までのエロマンガ(成年向けコミック)に関する内容になります。ただ、文庫版の「増補」分として、2006年から今日までの約40Pが追加されています。

そう言う意味では決して、最先端のエロマンガ事情としての記載がされているわけではないですが、そもそもエロマンガに関する、ここまで歴史的、体系的に書かれている書籍自体がない状態では、充分に参考になる書籍と言ってもいいでしょう。

「エロマンガ・スタディーズ」(イーストプレス:2006年)


 「スタディーズ」と書かれてはいますが、今なにかと話題になっている論文(正式な)ではありません。内容は2部構成になっていて、前半は劇画誌から美少女コミックへの変貌、変化、などを追った歴史的な流れの解説。後半は、エロ漫画を構成しているフェチズムを体系づけ、それぞれを作品例と共に評論、解説を行っています。

 貴重な内容であり、初版を手に入れることが難しくなってしまっている現状としては、この文庫版は非常にありがたい事なので、是非多くの方に読んでいただきたいとは思います。特に、マンガ研究などを行う方、BL研究を行う人にもとても役に立つ内容ではないかと思っています。

 と、宣伝はこのぐらいで…

 僕自身とこの本(エロマンガ・スタディーズ)との関わりですが、やはり最初にこの本を見つけて読んだときの衝撃は大きかったです!
 何より衝撃だったのは「エロマンガに関して、こんなに小難しく語っていいんだ!」という、アホな感想でした。いや、エロマンガについていろいろ思っていた事は自分もあったけど、何となく「所詮エロだしな〜」という、恥ずかしさがあっったんだと思う。

 でも、この本は「エロでも語っていいんだ〜〜」という、許しを頂いた感じで、自分もいろいろ活動してみようと思ったきっかけをくれた本なんですよね。でも、内容はあまりにも小難しくて、「もう少しわかりやすく書けばいいのに〜」と、相変わらずアホな感想ではあったけど(笑)(すいません、永山先生(^_^;)

 なので、「増補版」発行に当たり、増補分で少し内容の監修として参加できたことは、非常に嬉しいことなんです。しかも、名前まで載せて紹介していただいた事には感極まって小躍りしたぐらいですよ〜! あと、今回の増補版の表紙は新堂エル先生な訳ですが、またすごく味がある表紙で、さすがとしか言いようがないですね。

 というわけで、エロマンガ好きの基本図書、教養としての1冊。「増補 エロマンガスタディーズ(筑摩文庫)」(著:永山薫)を皆さん買いましょう〜( ´ ▽ ` )ノ



あと、文庫版発売記念のイベントを行うそうです。
4月18日目黒のゲンロンカフェでイベントが行われますので、興味のある方は是非こちらも!!

■永山薫×久田将義×東浩紀「エロマンガは政治的に正しいか――『増補 エロマンガ・スタディーズ』発刊記念」
http://peatix.com/event/29899
たぶん、僕も行きます。