ども、
稀見理都です。
コミケの打ち上げで「
断面図を正確に描くメリットとデメリットについて」という議論を一般女子の前で熱く語ったのももう先週の話。そして、来週は大阪の「
こみっくトレジャー」に参加します。
今日はその最後の宣伝と、最近盛り上がりつつある?「評論」というジャンルについて簡単に書きたいと思います。(ということは久しぶりのエロ以外の記事になるのかな?)
■「こみっくトレジャー18」最後のお知らせ〜
9月4日に大阪で行われる「
こみっくトレジャー18」に参加するのですが、台風の進路が気になり無事に関東を脱出できるかちょっと不安です。1月に行われたコミトレでも「大雪」に見舞われ、開始ギリギリにつくという
トラブルにあったので、そういうハラハラはもうこりごりです(^_^;
で、そのトレジャーでの今回の販売物のお知らせです。
場所:9/4 5号館 G15b フラクタル次元
新刊:Happy Again! (エロマンガノゲンバ 特別増刊号) 500円
既刊:Vol.1 Vol.3 Vol.4 各1,000円
委託:Eromanga Lovers Vol.1 Vol.2 各500円
へどばん氏の委託同人誌「
Eromanga Lovers」はVol.1はかなり少ないので、ほしい方はお早めにお越しください!
また新刊の「Happy Again!」ですが、私が直接販売する即売会での販売はこれジャーが最後になります。もし、イベントで完売しない場合は、他のイベントで委託という形で販売させていただくかも知れませんが、まだ細かいことは未定です。
何か、情報が入り次第このブログでお知らせいたします<(_ _)>
■今「評論」が熱い! インタビュー形同人誌「Circles'」の紹介
こう見えて?も私の同人歴は長く、なんだかんだ30年近く活動している。コミケも毎回というわけではないが、
一般創作、学漫、などを経てここ10年以上はずーっと「評論」ジャンルで活動しているので、コミケにおける「評論」ジャンルの移り変わり(と言っても、劇的な変化のないジャンルではあるが…)も見てきた。
コミケ3日目という
過酷な環境下に配置されてはいるジャンルとは言え、エロパロのような
「死」と隣り合わせの(笑)サバイバル地帯に比べれば、戦場のオアシスとも言える評論ジャンルは、多くの方に安らぎを与えてきた(嘘)
ま〜エロで熱くなったお友達の避暑地とも言われてるが… いや「評論」には
別の熱気があるんです。エロとはまた違う、己の「業」が最もストレートに表現されるジャンルで有り、のめり込めば込むほど魅力を感じるジャンルと言ってもいいだろう(身内養護)!
とは言え、その「業」があまりにも
独りよがり過ぎて、なかなか理解されない部分が欠点と言えば欠点で、ある種の敷居の高さがあったのも確か…
そかし、そんな「評論」ジャンルが最近
とても面白いのだ! その理由は、やはり全体的なレベルの向上と、伝えるべきプレゼン能力、楽しみの共有能力の向上にある。
そういう同人誌の代表格というか、今回のコミケで個人的に注目していた同人誌を紹介させていただく。その同人誌は、まさに「
同人誌のための同人誌」!
Circles' Squareさん発行の「
Circles' Vol.0」である!
実は、コミケで買うつもりだったんだけど、いろいろと自分のサークルを動けない理由が有り、
当日は買えなかったんです(^_^;
なので、後からZINさんに行って直接購入いたしました。
ズバリこの同人誌のコンセプトは「
同人誌」!
同人誌の面白さの秘密、そして可能性を自らが考え、そして調べまとめた、同人誌をさらに楽しむための評論本になっている。
しかし、この同人誌の素晴らしいところはもちろんコンセプトだけではない。
表紙を見ていただければわかると思うが、同人誌のクオリティーを遙かに超える、構成とデザインセンスである。32Pとはいえ、
フルカラー同人誌であり、同人誌と言わなければ、一般の書店においてあっても全く違和感のない作りと内容になっている。
以下、内容の一部である。(Circles' Square さんのHPから引用)
内容は、独特なラインナップのマンガなどを取り揃え、評論同人誌などに力を入れてくれている「
COMIC ZIN」さんの中の人へのインタビュー、街写真同人誌などで活動されている「
rhythmsift」さんへのインタビューなど、主に同人誌に縁の強い人、サークルさんへのインタビューになっている。
そういう意味では「エロマンガに関係する人にインタビューする」という「エロマンガノゲンバ」のコンセプトと共通する部分が有り、読んでいていろいろ参考になる部分が多い。
ちなみに、ZINさんへのインタビューは約1万字ということだが、「ゲンバ」では基本3万字という目標でまとめている。でも、実際どのくらいの文字数から1万字に絞り込んだのかという部分が同じインタビュー同人誌としては気になるところw
■評論が目指すところ!
「Circles' Vol.0」内でも述べられていたが、同人誌制作自体のレベルの向上の要因としてDTP制作の敷居が下がり、印刷レベルの向上と安価に作れるようになった部分がまずある。そして、評論に関しては良質な同人誌をより多くの人に知ってもらえるプレゼン(文学フリマや、書店の存在も含め)があり、そういうレベル(こだわりの強い)の高い同人に影響を受ける感じで、全体的なレベルの向上、そして盛り上がりに繋がっているのでは、と書かれていて非常に納得した。
デザインレベルの向上が、敷居の高さを和らげたという意見には非常に納得できるものがある。何より、読んでみたい、手に取りやすいという最初の1歩がデザインである事は確かなので、さらに内容がともなっていれば本来の評論の面白さを、十分伝えることができるはずだ!
評論同人誌が本来持っている「業」のポテンシャルを如何に多くの人に伝えられるか? の、1つの答えがこの「Circles' Vol.0」に現れているような気はした。
ただ「Circles' Vol.0」を読んで1つ感じたことは”あまりにも本格的すぎて、逆に同人らしさ…という部分が薄くなりすぎている”と言う点。と言うか、私ごときが偉そうなことを言える立場ではないのは100も承知だが、
同人が故の暴走、我が儘な部分というものがあると、内容とは別に「ああ〜楽しんで作ってるな〜」という共感が生まれ、なぜか嬉しくなる。そういう部分が、同人らしさなんじゃないかな? と思うことがあり、個人的な希望としては冬の新刊では、そういう編者の「我が儘」をもう少し出してほしい…なんて、思ってたりします(
いや、非常に期待してるんです!!)
というわけで、烈火のごとく燃え上がるブームではないですが、「評論」がじわじわとこれからも蒼く燃え上がる炎のようになってくれればと思う稀見理都でした。
今日は、ちょっと堅い話で申し訳ないっす(^_^;