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エレクトさわる先生 インタビュー

2012
服部ミツカ先生 インタビュー
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服部ミツカ先生は、エロマンガ自体がニッチと言われる現在のその中でもさらにニッチで、今ではほとんどの雑誌でNGジャンルとされている猟奇系、獣姦マンガを得意とする作家さんだ。

しかし、ただニッチだけという訳ではなく、ストーリーはとても奇抜で時に「やられた~!」と思う奇想天外な展開が仕掛けられていて、エロマンガの持っている本来の自由さを思い出させてくれる。

そんな特殊能力を持った先生に是非話を聞きたいとオファーしたところ、実は先生も「エロマンガノゲンバ」の大ファンとの事だった。いや~ニッチはニッチを呼ぶのか、本当嬉しい次第(^_^;

という訳で、インタビューは6月中旬、ちょうど梅雨に入った頃の神楽坂のカラオケ店にて行った。待ち合わせのJR飯田橋駅に現れた先生は、とてもスタイルのいいパンキッシュで、まさにカッコイイ女性!という感じであった。

JR飯田橋駅から眺める神楽坂 天気もよく、絶好のインタビュー日和


ゲストプロフィール
服部ミツカ(はっとりみつか)

「COMIC コーヒーブレイク 1999年10月号」(富士美出版)でデビュー。猟奇、獣姦系を得意とする、ニッチではあるが根強い人気を保ちつつ、今ではエロに限らず、BL、TL、と表現の幅を広げる一水社の看板女流作家!
同人では「タイバニ」というメジャージャンルに珍しくドハマり中。しかし、愛するバニーちゃんの「アマゾン」のロゴにダメージを受ける。


稀見 :今日は、一水社のお膝元「神楽坂」でのインタビューになります
(*´∇`*)
よろしくお願いします!
ミツカ:よろしくお願いいたします。(`・ω・´)

■全部エロでいいと言われたら全部エロにしちゃいます!

稀見 :まず最初にデビューの経緯などを聞くのがいつものインタビューの手順なんですが、今回は非常に苦難の道のりでした(^_^;

基本的インタビューの時にはデビュー作を入手し、それを見ながら当時の事を思い出していただいて話を進めるんですが、今回は先生自体もデビュー作の記憶があやふやだと…(笑)
ミツカ:全然覚えてなかったですね(^_^;
稀見 :なので、見つからなかったらもう黒歴史にしてしまおうと(笑)
ミツカ:もういっか、って感じで(^_^;
稀見 :でも何とか見つけましたよ~!! そして持ってきました!
ミツカ:というか、よく見つけましたよね~!
(ちらっとデビュー作を見る)あ、いいです、もういいです(っA`)
稀見 :絵を見たら確かに先生の絵なんですけど、話が今とは全然違うな~~って。あ、ちなみにデビュー作は1999年発行の「コーヒーブレイク」(富士美出版)で「ミルクティー」(単行本未収録)になります。

1999年発行の「コーヒーブレイク」(富士美出版)


デビュー作の「ミルクティー」(単行本未収録)



ミツカ:いや、それ確かほとんど編集さんに改編してもらっているんです。ほっっっっんとどう描いていいかわからなくて(^_^;
というか、マンガをまともに描いたのがたぶん初めてなんですよ。
稀見 :へぇぇ~そうなんですか!!(;゚∀゚)=3 エロも若干弱めですよね?
ミツカ:コンビニ誌だったので、当時確か16Pあるうちの6Pエロでって言われたんだっけな~(^_^;
いや~今だったら、全部エロでいいと言われたら全部エロにしちゃいますが(笑)

(作品をチラ見)ああ~でも絵は基本的なところでは人間変わらないんだな~~って、すっごいよくわかりますね。13年前かぁ~~(それでも遠目にしか自分の作品を見られない)。
稀見 :デビューは持ち込みかなんかだったんですか?
ミツカ:いや、春コミ(春に行われるCOMIC CITY)があって、そこで同人誌を出してみたんです、初めてだったんですが。そしたらなにやら編集さんから話が来て…。
稀見 :じゃ、持ち込みじゃなくてスカウトだったんですか。しかも初同人誌で!(;゚∀゚)=3
ミツカ:というか春コミって女の子向けイベントじゃないですか?
なのに男性向けの話が来てびっくりという(^_^;
でもそのうち持ち込みなんかはしてみたいなと思っていたのでラッキー!と。
稀見 :会場で直接スカウトですか?
ミツカ:いや、手紙が来ました。
稀見 :手紙(;゚∀゚)=3 20世紀はまだ手紙の時代だったのか?

あ、でも鬼ノ仁先生も最初手紙だったと言ってました。しかもコミックハウスさんなので、会社の方針??

確かに昔の同人誌には住所結構書いていましたもんね。それを見て出してくれたんでしょうね。その時はどう対応されたんですか?
ミツカ:すっごいド素人だし、その同人誌も18禁エロではあったけど成年向エロマンガというとまたちょっと違う本だったし、何をどうしろと…(;゚∀゚)=3 って感じでしたね。

でも、漠然とおいおいマンガで活動なんかが出来たらいいな~とは思ってはいたので、ラッキーとは思ったんですけど、なにせマンガをまともに描いた事がなかったので、もうネームとかプロットとか何?? という状態だったので、とりあえず編集部に電話をしてみましたね。
稀見 :その編集部が男性向け成年マンガ編集部ということは理解されていたんですよね?
ミツカ:はい、むしろジャンル的には成年マンガが一番好きでよく読んでいましたし、自分が商業活動をするのであれば成年誌がいいなと思っていました。

でも、そのお話をいただいたきっかけになった同人誌も例えばちょっと前で言うとパンスト(アニメ「パンティ&ストッキングwithガーターベルト」)とか、そういう女の子の方が好きそうな女の子本で、結構おどろおどろしい作品を描いていた気がしたので、何でという気は(^_^;

表紙はとってもかわいいらいい「パンスト」だが……


あ、そうだ、それで編集部が出している雑誌で「コーヒーブレイク」ともう一つ「ヤングペンギン」という雑誌があったんですよ。この2冊でどちらがいいですか(どちらに載せたいですか?)って言われて、私その時、籬讒贓(まがきざんぞう)先生が大好きだったので「じゃ、ヤングペンギンで…(;゚∀゚)=3」って言ったら、何故か「コーヒーブレイク」になっていたと(笑)

「ヤングペンギン」(辰巳出版) ペンクラのヤング誌版?

稀見 :何のために聞いたんだ?
ミツカ:籬讒贓先生がいるんだったら、グロ系も描けるんじゃないかって思っちゃいますよね~。
稀見 :でも、そもそもヤングペンギンって、成年誌ではなく青年誌としてエロ薄めの方向性の雑誌だったはずなので、本当にどういう主旨だったんだろう(^_^;

で、いろいろあってデビュー作が載った訳ですが、その時には自分の中で、ああ~自分はこれからマンガ家としてやっていくのかな?という意識はあったんですか?
ミツカ:載ったら嬉しかったんです、やっぱり。
なので、このままぼちぼち続くといいかな~とは思いましたね。でも、やっぱりマンガ家の報酬って安いので、当然これで食っていける訳はないなと思って、保険ではないですが他の仕事と平行してやっていければ…と。
稀見 :では、その時は一気に専業という訳ではなく、兼業として少しずつやっていければ~というイメージではあったんですね。
ミツカ:とにかく、マンガは描けと言われれば取り敢えずは描けるけど、基本的なことがほぼわからない状態だったので、とりあえず同人をやってマンガの描き方を覚えないとな~みたいな感じでしたね。
稀見 :でも、それでも雑誌に載ると嬉しいもんですよね(^_^;
ミツカ:あ、そう、それでウチの近所にコンビニがあったんで見に行ったんですよ。
そしたら置いてあるんですよ!ヽ(*°ω°)ノ
で、ちょっと見ると嬉しいじゃないですか!! 
おおおおぉぉぉ!!( ゚Д゚) 見たいな(笑)

当時はまだ青テープが付いていないから、読めるわけですよ。ああ~やっぱりコンビニに売っているのが一番嬉しかったかな?(^_^;
稀見 :そして、次の作品という話になったんですか?
ミツカ:それが担当さんが辞めちゃったんですよ。で、担当替えになっちゃって、なんか1本笠倉出版の雑誌で描いた気がするんですよ~。
稀見 :すいません、これは結局わからなかったんですが、たぶん「COMIC 絶空」という雑誌だとは思うんですが、これも編集はデビュー誌と同じなので、単に担当替えがあったという事なんでしょうね。
ミツカ:その後、家で色々とトラブルがあって実家を出て、お金がないので外注業を始めたんですが、それが楽しくて楽しくて(笑)
稀見 :マンガどころではなくなった?
ミツカ:いや、それでも同人誌は死ぬほど出していたし、マンガの仕事の依頼が来ればいつでもOKという状態ではあったんですよ。そんな時に一水社さんから仕事の話が来たんだと思います。
稀見 :コーヒーブレイクのデビューが1999年で、一水社での初作品が2002年と約2年間ブランクがありますね。一水社さんからはどういうアプローチがあったんですか?
ミツカ:いや、それも手紙が来たんです。
稀見 :手紙は業界の手法か!(笑)
ミツカ:ずっと「激しくて変」を読んでいたので、「あ!『激しくて変』の会社だ!ヽ(*°ω°)ノ 
マジで!!」という感じでしたね。
(※正確には『激しくて変』は光彩書房発刊、でも中は同じ)

「激しくて変 II」(一水社) 表紙と作家陣で内容はご理解頂けるでしょうw

稀見 :やはりそれも同人誌をみてオファーしてくれたんですかね?
ミツカ:多分そうだと思います。でも、ポジションが微妙なんですよね(^_^; その時は格ゲーの女の子本を男性向けイベントじゃなくて、女性向けイベントで売ってたんですよね~、ま~今でも微妙なんですけどね…。もしくは、書店委託かも知れませんね。
稀見 :一水社、光彩書房さんはBL、TLも当時は強かった部分もあるので、もしかしたらアンテナの幅が広かったのかもしれませんね。
ミツカ:あ、そういえばその当時の担当さんが「絶対麗奴」(光彩書房)をやっていたから女性向けイベントにも来ていたのかもしれませんね。

「絶対麗奴」(光彩書房)


で、当時の私は同人誌は殺伐ダウナー路線系で、その時に「絶対麗奴」で描きませんか?って言われたんですが、一枚絵ならともかくも基本的に男キャラは苦手だし、BLエロ漫画なんて描けると思えなかったので、SM自体はものすごく描きたいけど男は描けないな~って、その時は断りました(^_^; 

ああ~もうちょっと早くホモにハマっていればな~とは思いました(^_^;
(そのすこし後ににサイボーグ009にドハマリしましたが、そのあたりで絶対麗奴が休刊になりました)
稀見 :で、またまたオファーを受けて一水社でのデビューが「ミサイル・ミー」になると。この話自体は単行本にも収録されているんですが、雑誌収録の時とかなり違う感じに描き直していますね?

一水社(光彩書房)デビュー雑誌「純愛果実 2002年1月号」(光彩書房)


一水社デビュー作「ミサイル・ミー」


ミツカ:もう、あんまりにも酷いんで「描き直しますね」って言ったら、「原稿料出ないけどいい?」「いや、全然いいです!(;゚∀゚)=3」

いや~ほんと、この原稿辛かったんですよ~! 地獄のような進行で、締め切りがインテックス大阪でのイベントの次の日で…(^_^;
で、あまりにも辛かったので大阪行かなかったんです。で、この後本当にストレスをため込んでいたみたいで、倒れました(笑)

ちなみに、こちらが単行本に収録された「ミサイル・ミー」(ほぼ描き直し)



■大切な事はみんなフラミンゴが教えてくれた!

稀見 :ちなみに、このあたりで他の出版社さんからのオファーなどはあったんですか?
ミツカ:実は「地獄の季節」のマンガを持って、三和出版さんに持ち込みに行きました!
稀見 :おお! 当時の発行雑誌は「アイラ」?
ミツカ:そうです。もともと「フラミンゴ」がすっごく好きだったのですよ。三和の「マニア倶楽部」の細かいカットの仕事をしたときに編プロさんに「来週、三和さんに行きますけど、一緒に行きます?」「は、はい!行きます!!(;゚∀゚)=3」って感じで、付いて行ったんです。
稀見 :巣鴨の三和ビルですね。
ミツカ:で、その「マニア倶楽部」と「アイラ」の編集長さんが一緒だったみたいなんです。なんかそこでフラミンゴ話に華が咲いた入りて(^_^;
稀見 :ここで、少し「フラミンゴ」について知らない方の為に少し解説すると、創刊当時はB5のもの凄いポップな感じで、コミックハウス系のノリの雑誌だったんですが、A5平綴じになってからは、エロマンガ業界1の「変態雑誌」を名乗る、過激な路線を突き進むんですよね~(笑)

初期の「フラミンゴ」はポップでファンシーなエロマンガ雑誌だった


変態経路線にシフトしたA5判の「フラミンゴ」(三和出版)


ミツカ先生が持ち込んだ頃発行されていた「フラミンゴ」の後継誌「アイラ」



先生はもう時代的にA5版、変態路線の愛読者だったと?!
ミツカ:(本を見ながら)あ~~懐かしい~(*´∇`*)

ああ、このあたりの読んでました。いや~このあたりで、蜈蚣Melibe(むかでめりべ)先生が描いていらして、「ああ~こういうのOKなんだ~!エロマンガいいな~」って思いましたね。
稀見 :でも、フラミンゴって普通の書店に置いてありました??
ミツカ:ハイ、ありました!! ウチの近所の本屋さんに置いてあったんです。フラミンゴを置いてある棚の横が「ニュータイプ」とか置いてある棚だったんです。エロと言うよりはマニア系? 
表紙がすごく綺麗で気になってペロって見たら、すっげ~マンガが載ってて(笑)

で、当時私、猟奇的な性癖倒錯に悩む思春期の少女だったので、これを読んで「あ~別に、これでいいんだな!!」って開き直れたんですよ!

そこで、「エロマンガ(2次元)って何やってもいいんだ」って教えられて、そこから好きになりましたね。
稀見 :エロだからいいと言うよりは、どんな表現でも許されるんだな~という部分に衝撃を受けた感じですね。
ミツカ:あと、もちろん自分の求めていたものがあったという部分はあるんですが、人体改造とか…。
ただ、買う事は出来なかったので、本屋に行ってはこっそりと読むという、命がけでしたね(^_^;
変なおじさんに後付けられたこともありましたし。
稀見 :脳メモリーに焼き付ける、「脳保管読み」ですね(笑)
ミツカ:しかも、近所の本屋なので顔とか知れてるんですよ~。でも、運が悪く「フラミンゴ」ってそこしか置いてなかったんですよ~(^_^;

もう、家族全員利用するぐらいの本屋だったので、いろんな意味で命がけでした、見つかったら社会的に死ぬな~って(^_^;


■自分の居場所が”ミツカ”った!!

ミツカ:フラミンゴで一番最初に読んだマンガが、蜈蚣Melibe先生の「バージェスの乙女たち」というマンガで、女の子が手足を組み替えられて、本当に人間イスにされているマンガがあったんです。

「バージェスの乙女たち」(著:蜈蚣Melibe)


友人が人間イスに改造される、というショッキングなシーン!


それを読んで「すっげ~~な!(;゚∀゚)=3」って思って、絵も耽美系少女マンガ系なんですよね。それが凄い衝撃的で「ほんと何やってもいいんだ!」ってその時思ったんですよ。自分の性癖がそっち系だったので、認められた訳じゃないんですが、自分の居場所があったんだ~という安堵感はありましたね。
稀見 :自分だけじゃなかったんだ!というのは不安を取り除きますよね~。
ミツカ:頭おかしい訳じゃない…、いやおかしいんですが(^_^;
自分の性癖に関して凄く罪悪感を持っていたんです、当然ですけど。でもそれが「あ、表現としては全然ありなんだな~」というのが凄く救いになりましたね。

いや~でも、いきなり見たマンガがそれだったというのが、ある意味運命だったのかな~と。
稀見 :いや、それはきっと運命ですよ。フラミンゴが先生を救ってくれたんですよ!!

これは完全に脱線ですが、表現の規制を強めるというよりは、こういう幅を持たせた方が、コンプレックスと闘っている青少年にとって救い、もしくは対峙する事による冷静な思考が培われる気がするんですよね。

なので、全てに置いて危険そうなものから遠ざけるという、今の風潮の方が逆に不健全のように感じますね。
個人的には、健全な青少年育成のためにも、もっと幅の広い表現を推奨したいです(^_^;
ミツカ:私は、たまたま欲望をそのまま絵にするというはけ口があったからよかったのですが、今の若い、そういうはけ口がない人達はどうなっちゃうんだろう…、と思いますね。


■ 俺、忍者だったら最強!

稀見 :ペンネームの由来を教えていただけますか?
ミツカ:全く覚えていなくて…。ただ「ミツカ」だけは何となく決めたんです。最初はリングネームっぽいのがよかったんです(^_^; 

でも~呼ばれたときに恥ずかしいのはやだな~と思って、普通の苗字にしようと思ったんです。でも、自分の苗字を付けたら確実にバレるんですね。ちょっと珍しい苗字なので、どうしようかな~って考えていたんです。でも、強そうな名前がいいな~って思っていたら、友達に服部君という人がいて「俺、忍者だったら最強!」って言ってて「じゃ、服部!!」って決めたんです(^_^;

で、とりあえず借りておくね!と言って、十数年(笑)
稀見 :それは、同人活動をする上でペンネームとして使い始めて、そのまま商業でも…?
ミツカ:もう、思い付かなかったので、それでいいや~って(^_^;
稀見 :しかも、ハットリくん!最強という意味で(笑)
ミツカ:「俺、忍者だったら最強!」っていい事言うな~って感じでしたよ。そうとう酒入ってましたが(笑)
稀見 :でも、携帯コミックで描いた時だけ微妙にペンネームが違いますよね? 
これなんて読むんですか(八房ミツカ)
ミツカ:「やつふさみつか」です。それは、やっぱりアマゾンの件(後述)があったので、まずいかな~と思って何となく付けました。
南総里見八犬伝の犬です(^_^;
稀見 :ああ~~! でも、こんな所にもアマゾンの影響が…(^_^;


■ 変なアンソロ出してるの一水社しかないですからね(笑)

稀見 :先生がそもそも獣姦ものを描き始めた理由って何だったんですか?
ミツカ:昔から描いていたという訳ではなく、描いたのは商業が初めてです。でも、昔から菊地秀行先生の作品とか好きで、よくそういうシーンが出てくるじゃないですか? 
だから、全然違和感がなかったんですよ。あと「ヴァンパイアセイバー」(カプコンのゲーム)が好きだったんですよ。

ヴァンパイアセイバー EX Edition For PS(カプコン)


それでガロン(狼男)とバレッタ(赤ずきん)の漫画を描きたいなーと思って、あれは獣人の部類なんですけど、私はむしろ完全に狼系にしちゃえばいいのに~、その方が私は面白いのに~って思ってたんです。
稀見 :獣人よりむしろ獣(けもの)!!
ミツカ:自分でも描きたいな~って思ってて、ネームまで作ったんですが、あまりにも狼形態がかけなかったのでやめたという経緯があったんです。そしたら、担当さんに「ミツカさん獣姦描ける?」って聞かれて、「う~~ん(-_-)」って答えたら、「そのうち描きなれるよ」みたいな感じになって、結局描くことになったんですよ(^_^;

そうして描くようになった獣姦アンソロ「獣 for Essential」(一水社)シリーズ


さまざまな動物で繰り広げられる先生の獣姦マンガ!

稀見 :ということは、担当さんは先生が獣姦の素質を持っていると見抜いたという事なんですかね? 誰にでも言っていたという訳ではないですよね?
ミツカ:どうでしょうね? でも、言ってたと思いますよ(^_^;
変なアンソロ出してるの一水社しかないですからね(笑)

でも固定ファンが付きますからね~。獣姦好きな人って熱烈なんですよ! 必ずある程度は数が出るんですよね。で、この前獣姦同人出したんですよ。そしたらそれが結構売れちゃって(^_^;
稀見 :それは女性向け?
ミツカ:ああ~男獣姦です(*゚▽゚) 
これはダメだろう、って思って出したら虎の穴とかで結構出ちゃって(^_^;

ジャンルがジャンルなので最初は恐くてあんまり刷らなかったら、全然足りなくて再版かけました。いや、びっくりです(^_^; 

でも、男で獣姦は一度やってみたかったので、私としては祭でしたね。ホモ本なのに男性の獣姦クラスタの方も結構買ってくださったみたいで嬉しかったです!
稀見 :この単行本の面白いところは、獣姦マンガを描く主人公が実際に取材に行っているところですよね。
このレポートマンガはフィクションではなく、実際に取材に行かれたわけですよね?
ミツカ:羊ちょーー可愛かったです~(*´∇`*)

というか、取材に籠付けてマ●ー牧場に行きたかったというのもあるんですよね(笑)
丁度季節も春で花もきれいだろうしアイスクリーム食べたいしな~って。

動物のチ●コを取材するために「マ●ー牧場」へ

稀見 :いや~取材って楽しいですよね(*´∇`*)

あと、面白いのが獣姦マンガを描く主人公が苦悩して、取材をして最終的に「ザ・オーシマ」名義で描いたマンガも、単行本に載せてしまったことですよね。この辺の発想はどうやって考えたんですか?
ミツカ:いや~冗談半分で話していたネタだったんですが、いつの間にかそうなっちゃったって感じです(^_^; 

主人公の獣姦マンガ家の作品が「ザ・オーシマ」名義で載る


というか、担当もわかってやってる感じですね、私がこういう企画ものに常に全力で乗ってくるので!
稀見 :綿密な計算の上でできたと言うよりは、もうノリだったと(笑)
いや、でもノリのしては結構凝ってますよ~(^_^;

単行本なのに「柱」(雑誌などで、原稿端の余白などに載せるスペース)とかも付いてますしね(笑)
ミツカ:「なんすか、これ!!」とか言っちゃいました(^_^; いや~完全にふざけてますね~。


■ マンガ家って結構命がけだな~って(^_^;

稀見 :これは直球で行きましょう。ズバリほぼ最初にアマゾンで発禁を喰らった作家として、なにかぶちまけたい事はありますか?

(アマゾンジャパンは2009年の中頃に取り扱いを変更する内部規定を作り、その基準に当てはまる成年コミックの登録を削除。獣姦もその例外ではなく、服部ミツカ先生の「実録女流獣姦エロ漫画家!?」もその対象に!)
ミツカ:今、みんなにネタにされてますよ(^_^;

アマゾンに関しては、読者の方から「アマゾンで本が買えないんですが、絶版なんですか?」ってメールがあったんですよ。「え!?(;゚∀゚)=3」と思って見に行ったらないんですよ~。

で、適当にそれらしいワード入れてググってみたら、伊駒一平先生のホームページに、NGワードにひっかかった作品は対象になる、って書いてあって、その中に「獣姦」もあったので、「えっ、えっ、アウト!?」。

ビビったので担当に連絡したら、一水社も全然把握してなかったらしんですよ。



こ、これ以上載せるとこのブログも発禁になってしまうか?! という訳ではないですが、やはり載せすぎるのは危険です(^_^;
(もしかしたら、私も将来アマゾンさんのお世話になるかも…<ならねぇ!)

というわけで、アマゾン事件の真相の他にも、先生が影響を受けた作品や、先生の作品論など先生のファンならたまらない内容が目白押しです!

インタビューのちょうど1週間後に、氏賀Y太先生主催のイベント「謝肉祭」初日に服部ミツカ先生が、トークイベントのゲストとして呼ばれ、熱い「猟奇」談義がかわされました!

左が服部ミツカ先生。右が氏賀Y太先生!


同人誌(完全版)では、そのトークイベントのレポートも載っていますので、そちらにも注目して頂ければ幸いです(^_^;

インタビューが行われたカラオケボックス。右奥が服部ミツカ先生




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COMIC ZIN とらのあな

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その他の現場!
  • エロ本ができるまで(赤月みゅうと)
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