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2009
RaTe(らて)先生 インタビュー(その1)
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■朝ドラの舞台へ!



「エロマンガ家インタビュー」第2弾は、2回目にしてビックネームの「RaTe(らて)」先生です。
RaTe先生は作家生活が今年(2009年)で17年目というベテランで、デビュー以来ほぼ毎年コンスタントに単行本を18冊も出されていて、今なを創作活動に精力的な作家さんです。

「風薫る5月…」というぐらいさわやかな日ではなかったのですが、インタビューを行うために、先生の仕事場のある埼玉県川越まで行って参りました。
(でも、横浜から川越はやはり遠かった…(^_^;)

「川越市」は池袋から東武東上線で30分ぐらいです。城下町として盛えた街で、「小江戸」と呼ばれてもいて、歴史的な建造物が数多く残る古風で味わいのある街です。
現在はNHKの連続テレビ小説「つばさ」の舞台でも有名で、多くの観光客が訪れています。インタビュー当日もそういうグループをいくつか見かけました。


■緊張MAX!

最初に申し上げます。インタビュー企画を始めようと思ったときには、多くのジャンル、個性のある作家さんを選ぼうと、なるべく私欲を入れないで選抜しようと決めていたんですが、すいません。今回は全く私の好きな作家さん!という部分で選んでしまいました<(_ _)>

だって、好きなんだもん〜(;>_<;)/

RaTe先生はデビューからほぼ追っかけている作家さんの1人で、個人的な「性癖」に確実にバイアスをかけた作家さんであります。早い話、私がふたなり好きになったのはRaTe先生のせいです!!ヽ(*°ω°)ノ

でも考えてみると、エロマンガを読む事で自分の「性癖」がまさにシフトしていく、という感覚を得られた最初の作家さんであり、エロマンガというもの自体が及ぼす影響というものが大きいと言うことを実感させてくれた方でもあります。

しかし、大好きな作家さん故に、もうオファー時点からかなりテンパっていたり、挨拶の時などなに言ってるかわからないし、取材前日はもう寝られない、緊張MAX!! はたして、ちゃんとしたインタビューができたんだろうか?

ゲストプロフィール
RaTe

1993年「コミックドルフィン2月号」(司書房)「Loveis Crash」でデビュー。以来、2009年時点にて単行本18冊を発表するベテランマンガ家。「汁もの」「ふたなりもの」を得意とし、常に新しいフェチを開拓すべく精力的に活動する。
滋賀出身。甘いもの好き。Macユーザー。
【Blog】RaTe(らて)のブログ

■RaTe単行本ヒストリー

No.タイトル発行年詳細
1Any Questions(司書房)1994年詳細
2 Best Relation(司書房)1995年詳細
3いいこと(司書房)1997年詳細
4Incest+1(司書房)1998年詳細
5神様の言うとおり(ワニマガジン社)1998年詳細
6タマヒメサマ(司書房)1999年詳細
7π(海王社)2000年詳細
8e(海王社)2000年詳細
9君にちちあれ(ワニマガジン社)2001年詳細
10らてぢる(二見書房)2001年詳細
11P総研(茜新社)2002年詳細
12Milk Maid(コアマガジン)2003年詳細
13姉と眼鏡とミルク(富士見書房)2004年詳細
14底なし汁だくクリニック(富士見書房)2006年詳細
15よきかな(司書房)2006年詳細
16日本巨乳党(ワニマガジン社)2007年詳細
17おねえちん(茜新社)2008年詳細
18シスター・スレイブ(富士見書房)2009年詳細




■ペンネームの由来?

稀見:私はあまり固定のエロマンガ家さんのファンになったことはないのですが、RaTe先生は昔からファンで、もの凄く緊張しています
((((;゚Д゚)))ガクブル
よ、よろしくお願い致します。
らて:こちらも緊張しています。よろしくお願いいたします。
稀見:いきなりで申し訳ないんですが、ずーっと気になっていたのがペンネームの由来なんです。是非教えていただけないでしょうか?
らて:滋賀県の出身なんですが、草津ですね、で彦根の方に『河瀬(かわせ)』という駅があるんです。住んでいた近くに川が流れていたのと、この『河瀬』という字面がよかったので、ペンネームの名字の方を『河瀬』にして、じゃ下は「為替レート」に引っかけて『河瀬零人』という名前にしたんです。これが、最初に付けたペンネームですね。

滋賀県の局部地図! 海じゃないぞ琵琶湖だぞ


最初同人の時はこのペンネームだったんですが、エロを描くときに変えようとなって、河瀬の部分を取って「零人」をローマ字読みの『RaTe(らて)』に変えたのがペンネームの由来ですね(^_^;
稀見:そうだったんですか! ラテ・コーヒーが好きだからとかいろいろ妄想してたんですがそう言う由来だったんですね。でも、RaTeだと検索してもなかなか引っかからないんですよね(^_^;
らて:す、すいません(^_^;
ローマ字読みなので正式名称で「T」が大文字になるんです。『RaTe』が正式です
稀見:コミックスのあとがきとかには載っていなかったので、長年の謎ではあったんですよ(笑)ようやく謎が解決して嬉しいです。
らて:詳しくは持ってきた同人誌に載っているので、資料に使ってください

かんちがいの素 1993年発行同人誌


ペンネームの由来を解説するマンガがある


発音まで詳しく書いてあるぞ!


■デビューのきっかけ!

稀見:デビューのきっかけは? 確か、あとがきには「キャンディータイム」に投稿歴があった、というのは書いてあったんですが、そのあたりを詳しく教えていただけますか?
らて:当時、同人をやっていて、その時に描いていた「香織と智美」(B5同盟)という同人誌があったんですが、この同人誌を編集部(コミックドルフィン:司書房)に持ち込んでくれた人がいたんですよ。
編集の人と付き合いのある人が「こういう本があるよ〜」と言う感じで紹介してくれて、そうしたらうちで描いてみませんか? という流れになっちゃったんです。

「香織と智美」(B5同盟) これは総集編


稀見:それは、お知り合いの方とか?
らて:いや、全く知らない人です…
稀見:ええっ!〜(^_^;
らて:即売会で買ってくれた方がどういう訳か司(司書房)の編集部に持ち込んでくれて…
でも、どうやらそういう仕事というか、見つける事をしていた人らしんです(笑)
稀見:青田買いみたいなもんですかね? 今では結構あたりまえというか、よく聞く話ではありますが、当時からあったんですね。
では、最初はマンガ家としてデビューを狙っていたわけではないんですか?
らて:いや、デビューは狙っていたんですよ(^_^; でも、向こうの方から勝手に来ていただいたというか(笑)
で、ネームを見ていただいてOKがでたので、そのままデビューと…
でも、RaTeというペンネームがうまく伝わらなかったのか、本名をもじった名前に最初はなってしまいましたが(笑)
自分のようなデビュー方法は珍しいのかもしれませんね。なんか、勝手にデビューさせられたというか(笑)

デビュー作が載った「ドルフィン」1993年2月号


デビュー作の「Love Is Crash」名前が微妙に違った


稀見:当時のエロマンガ家としてデビューする方法としては、持ち込みや、コミック大賞みたいな物が一般的だった気はしてたんですが、そういう流れがあったとは知りませんでした(^_^;
デビューした当時は何かお仕事はなされていたんですか?
らて:いや、もうその時はもう辞めていました。大学を卒業してから体温計などの有名な「オムロン」に3年間働いていたんです。当時オムロンはワークステーションも作ってて、それのドライバのプログラマーをしてました。
でも「マンガ家になりたいんです」って言って辞めちゃったんです。今思えばかなり無謀なことやってたとは思いますが(^_^;
雇用保険も他の会社に就職する気がなかったのでもらわず、まさに退路を断ってという気持ちで辞めちゃいましたね。
稀見:それはすばらしいです! で、司(司書房)からのオファーが来たのは、会社を辞めてからどのくらいなんですか?
らて:3月末に辞めて半年後ぐらいですね。バイトはしてましたが、ほんとラッキーでした。

■マンガを描き始めたきっかけは?

稀見:マンガを描き始めたのはいつだったんでしょうか? またきっかけは何だったんでしょうか?
らて:結構遅くて大学4年の頃ですね。
稀見:意外に遅いですね。
らて:なので、ぜんぜんマンガ脳になってなくて、小さいときからマンガを描いている人とかはスラスラネーム描くのに、自分はなかなか描けないのが辛かったですね。
稀見:そもそもいつ頃からマンガ家を目指していたんですか?
らて:それがはっきりとはしてないんですが、いつの間にかなりたいなりたい、となってましたね。
稀見:大学でのサークとかは?
らて:サークルは「アニメ研」でした。そこで、イラストはポチポチ描いてはいたんですが、マンガは描いていませんでしたね。そのサークルで、部誌を神戸の「コミックストリート」という即売会で売るために作ったんですが、その帰りに「ひろせくん」という人(笑)が、阪急の神戸線の中で僕に「こういうのがあるんですよ!」って『逮捕しちゃうぞ!』について熱く語ってくれたんです(笑)で、一緒に本を描いてみませんか!というふうに誘われたんですよ。
なので、それですね! その時に、この「ひろせ」という男と一緒に帰っていなければこうはなってなかったでしょうね(笑)

「ひろせ」くんの熱い熱意で作られた?同人誌


稀見:では、その「ひろせくん」がいたおかげで、今のRaTe先生がいるという意味では、その阪急電車が運命の瞬間だったんですね(笑)
その同人活動を通して、だんだんとマンガ熱が上がってきたと言うことですね。
らて:そうですね、でも何より「ひろせくん」ですね(笑)

■何故エロだったのか!?

稀見:マンガ家を目指すきっかけはわかったんですが、何故エロ方面だったんですか?
らて:一応一般誌の方のアシスタント募集とかには応募してみてはいたんですよ。麻宮騎亜先生だったかな? 最初は自分で描いた背景画とかのカットを応募みたいな感じだったんですが、だんだんハードルが低くなって、最後には麻宮先生のマンガのコマの模写とかになって
(笑)
で、応募したんですが受からなくて、そこで自分は何が好きかともう一度考えてみたら、やっぱり「エロ」が好きだな〜と言うことになって、結局エロ方面になったんですね。今でも一般の方で描く予定はないですね(^_^;

麻宮騎亜氏の代表作「サイレントメビウス」


稀見:オファー自体はあったんですか?
らて:ありましたし、何回か描いてますね。画報とか双葉もありましたね。3話ぐらいでぽしゃってしまった話もありましたが(^_^;
エロ寄りではあるんですが、やっぱりエロの方に特化した話じゃないと「情熱」がわかないというか、描けないので向いてないなと…
稀見:やっぱり自分はエロがないとやる気が出ないと思われたんですね。
らて:そうですね〜コンビニ向けのぬるいエロだと、もの凄く調子が悪くなるんですよ(笑)

■何がRaTeの原点か!? 影響を受けた作家さん、ジャンル

稀見:影響を受けた作家さん、もしくはジャンルなどがあれば教えて下さい。
らて:まずは高橋留美子さんですね…
稀見:ああ〜はやりというか、今まで3人の方にインタビューしましたが、皆さん影響されてますよ(^_^; 逆に言うと、マンガ家さんで影響されていない人を探す方が大変かもしれませんね〜
らて:あと、藤島康介先生、絵の影響が大きかったのはMEEくん先生ですかね…でも、最大の影響は「相方」ですかね(^_^;
主にデッサン関係ですが(笑)

MEEくん氏の代表作「ひろみちゃん奮戦記」


稀見:その他影響を受けたメディアとか? ジャンルで言うと?
らて:SFが好きでしたね。カルトまでは行きませんでしたが、一般的な物は好きで映画とかはよく見ていました。
稀見:ああ〜確かに、作品に表れてますよね〜 宇宙でドンパチみたいなSFではなく、こんな世界があったら見たいな…
らて:すこし不思議、みたいな感じですね。「君にちちあれ」なんてそう言う話ですからね(^_^;

SF色がかなり強かった短編集「君にちちあれ」


稀見:ああ〜私もSF好きなんですが、もしかしたらそう言う部分で惹かれたのかもしれません。エロでSFっぽい作品を描く人って今では少ないと思うんですが、もちろんロリコン漫画初期は「美少女とメカ」というわかりやすいSFは多かったですが、IFな世界観をうまく出したエロって少なかった気はしますね。そうですね「陽気婢」さんなどは、そういうSFっぽいエロマンガだった気がしますね。
らて:同じ大学ですね。学部が違ったので、学内では知り合ってなかったですが(^_^;

■次回、一番気になるあのことを聞いちゃうぞ!

と、振りは大きいですが、RaTe先生と言ったら「汁」「ふたなり」について聞かないわけにはいきません。次回は、より先生の作品における「フェチ」に関してどんどん聞いていこうと思います〜

RaTe(らて)先生 インタビュー(その2)

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エロマンガノゲンバ Vol.8
2013年8月発行 140P 1,000円 (画像をクリックすると詳細が見れるよ!)
インタビュー特集!
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エロマンガノゲンバ Vol.7
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エロマンガノゲンバ Vol.6
2012年8月発行 140P 1,000円 (画像をクリックすると詳細が見れるよ!)
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エロマンガノゲンバ Vol.5
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エロマンガノゲンバ Vol.4
2010年12月発行 140P 1,000円 (画像をクリックすると詳細が見れるよ!)
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エロマンガノゲンバ Vol.3
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  • エロ本ができるまで(赤月みゅうと)
  • 携帯エロマンガの現場
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エロマンガノゲンバ Vol.2
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エロマンガノゲンバ Vol.1
2009年8月発行 140P 1,000円 (画像をクリックすると詳細が見れるよ!)
インタビュー特集!
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